江戸前・小話
その弐


江戸前・チョット笑える小話(味噌クソ編)原作 瀧本憲彰 No.006

随分と、昔の話なんだけどね・・・・・

知り合いの家で、子供が生まれたって言うんで

お祝いかたがた、尋ねて行ったんだけどさ!

何で、生まれたての赤ん坊って

可愛く無いんだろうね?

当人夫婦たちは、ねっねっ可愛いでしょうの連発でさぁ!

俺も、飽きちゃったんで、そろそろ帰ろうかなって

思って居たところ・・・・・

何か、思い出した様にオムツ交換なんか始めちゃってさぁ?

あれって、面白い事に!

横に居て一緒に力んでやると何度でもクソを、たれるんだね?

面白いんで、暫く続けて居たら

いい加減に、してよって!

よりに因って、そのガキのクソを俺の顔に塗りつけやがってさっ!

頭に来たけど悪いのは、俺だしって何か反省なんかしちゃったりしてさ?

話に味噌を付けるって聞くけど、

面にクソ付けたんじゃ、洒落んなん無いよねぇ・・・・・?




江戸前・チョット笑える小話(駄洒落編)原作 瀧本憲彰 No.007

何時だったか? 鼻毛を抜きながら

テレビを見て居た時の話なんだけどね・・・・・

普段、何気に食卓に並んでいる板海苔って

紙漉き(かみすき)を真似て出来たのが最初なんだってさ?

聞いて見なきゃ分かんないねぇ?

そう言えば、紙にも種類があって・・・・・

大きく分けて洋紙と和紙があるんだってさっ?

洋紙は、主に水圧で紙の繊維を漉く(すく)んだってさ?

だから、一方向に繊維が並ぶんで、裂け易いんだってさ?

それに対して和紙の場合は、殆どが手漉き(てすき)で

行うんで、紙の繊維が上下左右に均等に漉かれているんで、

丈夫なんだってさ・・・・・ 

どうだ勉強になっただろう?

そこで、洒落を思い付いたんで聞いて貰えるかい?

海苔漉きをさせて貰えるんだって?

洋紙、和紙に任せろ・・・・・なんちゃって?





江戸前・チョット笑える小話(リンゴ編)原作 瀧本憲彰 No.008

俺が未だガキの頃の話なんだけどね・・・・・

あの頃は、未だ金太郎が足柄山あたりで

ブイブイ言わせて居た頃だったかな・・・・・?

俺の親父の仕事仲間と長野県に、リンゴ狩に行った時の

話を聞かせちゃおうっかな?

あまりにも、朝早くの出発だったんで、道中の景色や

出来事なんかは、全然覚えてないんだけどさ!

どう言う訳か、その日に限って霧が立ち込めて居てね?

それはそれで、風情があって良かったんだけどさ!

あの頃は、俺も未だやんちゃな盛りでさ・・・・・

手の届く所の、リンゴを手当たり次第にむしり取っては、

これは、酸っぱい!これは、不味い!

などと言っては、霧の中の人の声のする方向を目掛けて

リンゴを思いっきり投げると!

誰?誰なの?危ないでしょうって、悲鳴を上げていて・・・・

それが、また面白くって、何度も繰り返した事が

昨日の様に思い出されるね!

その日の帰りは、どう言う訳か?

バッグは膨らみ!

家族全員の服装が、妙に縦長だったのを

今でも、鮮明に思い出すんだよね!

それに、あの日のお袋は、何時も以上に巨乳だったんだよなぁ〜っ?





江戸前・チョット笑える小話(路上編)原作 瀧本憲彰 No.009

昨日の事なんだけどね・・・・・

チョットしたヤボ用で、何時もの愛車で出掛けたんだけどさ!

そん時は、何時に無く真面目な運転で・・・・・

気分的には、教習所の教官にでもなった気分だったんだけどね

たまたま!その時に、俺の前を走って居たのが

人の迷惑なんて省みないオバちゃんドライバーでさっ!

まっ、そんな事は、日常茶飯事なので

気にも留めてなかったんだけどね、

そうこうして居たら、この先工事中の立て看板が見えて!

何時もだったら、すぐさま追い越しを掛けているところなんだけど

その日に限っては、別人の様な運転でさっ!

普通に後ろを走って行ったんだけど、

いっこうに、オバちゃんは、車線を変えようとしないんだよね!

そんなこんなして居るうちに、警備員の所まで来ちゃって

何か話し込んでいるんだよね、

後ろから、見ていると、どうも自分の体を右側に

一生懸命に寄せて居る様子でね?

警備員が右に寄って下さいって、御願いして居るのを

オバちゃんは、自分の体を目一杯右に寄せてんだよね?

何か、凄い脱力感に襲われちゃってさっ!

オバちゃんの後ろに20分も居たと思うと・・・・・

何か、人生を無駄にしちゃったかなって思ちゃいましたね・・・・・!?





江戸前・チョット笑える小話(学級編)原作 瀧本憲彰 No.010

俺が未だ、中学校に通っていた頃の話なんだけどね、

その頃が一番楽しい時期だったのかな?

何時もの、午後の授業開始の時間が来ても

一向に先生の来る気配が無くってさ・・・・・

そんな時に限って、余計な御世話をやきたがる輩って

必ずって言っていいほど居るもんで!

そうこうして居る間に戻って来て・・・・・

得意げに皆の前に立って今日は、自習でぇ〜す!

関を切ったかの様に、拍手喝采の渦!

何気に、鞄から漫画の本を取り出す者も居れば、

優等生を貫き、そそくさと教科書を広げる者など

個性溢れる学級風景の一コマなんだけど・・・・・

遊び優先の俺にとっては、悪戯の絶好のチャンス!

たまたま見つけた居眠りに耽る、美幸って名前の女の子

俺は、静かに教室を抜け出しトイレに向かった・・・・・

普通だったら、用をたしに行くんだろうなって、ところだろうが

その日の俺は、常人には、思いも付かない発想を持ち合わせて居た!

トイレに入るなり、洗面台の前の大きな鏡を取り外しに掛かった!

鏡を手にして、物音を立てずに教室に戻る異様な光景に

クラスの仲間たちは、次に何が起きるのかって

興味深気な様子がヒシヒシと背中に感じたのを、はっきり覚えて居る!

俺は、その大きな鏡を、すやすや眠る・・・・・

美幸の前に静かに置いて、美幸の様子を窺った!

当然クラスの仲間達も、想像を絶する光景に興味を抱いている様子だった、

幾ら何でも、自分に振り掛かろうとして居る災いの

空気を感じない奴なんて居るはずもなく!

当然・・・・・美幸もその空気を感じ取り、目を見開いた・・・・・

すると目の前には、見覚えのある大きな顔が、

美幸を見つめて居る・・・・・

誰だって驚くのは、当たり前のはずだっかが・・・・・

寝起きの美幸にとっては、化け物にでも出っくわした様で、突然悲鳴を上げた!

さすがに、そこまでは、予想をして居なかった俺は、

いささか驚かされた!

クラス全体が大爆笑したのは、言うまでも無い!

そんな美幸だが、高校卒業の思い出にって、

国立東京大学を受験したって、言って居たのを覚えて居る・・・・・



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